こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの渡邉です。
今回は公的年金の基本のお話です。
でも…
「公的年金の制度は複雑で分からない?」
「将来もらえるの?」
「年金だけで老後の生活大丈夫?」
など、年金制度への不安、加入していても将来得がないのどでは…と
関心が高まらない方もおられると思います。
しかし
公的年金は将来のライフステージの支えになる
保険的な役目を備えています。
貯蓄的なイメージが強いですが…
・老後の生活の支え(長生きに備える)
・病気・事故などのケガでの障害への生活の支え
・配偶者のもしもに(死亡)遺された家族への備える
上記の備える制度になっています。
「公的年金の種類、保険料、年金の受給金額について」簡単に知っておきたところをお話します。
まずは、老後の支えの年金ついて簡単に基本を見ていきたいと思います。
【公的年金の種類】
公的年金は日本に住む人20歳以上60歳未満が加入する国民年金(基礎年金)と会社員、公務員など勤務している人が加入する厚生年金の2階建てになっています。
専業主婦(主夫)など厚生年金に加入の夫、妻に扶養されている方も国民年金加入していることになります。
【保険料について】
公的年金制度は「社会的扶養の仕組み」と言われ、現役世代の納める保険料で、高齢者の年金を給付に充てる、賦課方式の財政方式を採っています。
自分の年金を積立いるイメージがありますが、そうではなく現役世代の保険料からその時々の高齢者の年金給付に充てられているということになります。
保険料の額…
・国民年金(第1号被保険者 ⇒ 自営業者、学生、パートアルバイト)保険料
16,610円/月額
・厚生年金(第2号被保険者 ⇒ 会社員、公務員)保険料
標準報酬月額等×18.3%(労使折半、個人負担9.15%)
・扶養者(第3号被保険者 ⇒ 第2号被保険者の扶養家族、専業主婦など)保険料
保険料無し
・標準報酬月額とは…
報酬、事業主から受け取る給料(基本給)、通勤手当、家族手当、役職手当、住宅手当、残業手当など労働の対償として受け取る報酬いいます。
・標準賞与額とは…
労働の対償として年3回以下で支給される、ボーナス等を指します。
標準賞与額があれば合わせて保険料率をかけて保険料が計算されます。
3カ月間の報酬を1ヶ月に平均した額で、金額により厚生年金保険の場合1等級から32等級に分けられます。
等級(収入)が上がれば支払う保険料が増えます。
【受給金額について】
保険料と給付の関係を見ていきますと…
国民年金(基礎年金)は40年間(20歳から60歳まで)加入すると満額の約78円の年金が受給できます。
月額で64,816円ですね。 (令和4年4月時点)
保険料納付期間で基礎年金の部分の受給額は変わります。
例えば)30年間しか加入していなければ、
約78万円/40 × 30年=約58,5万円になります。
厚生年金(2階建ての部分)は保険料納期間と賃金など報酬(標準報酬額)により将来もらえる年金の受給額が変わります。
平均的な夫婦2人世帯で約22万円なっています。(令和2年 時点)
厚生年金は報酬比例部分と定額部分とからなり、報酬比例部分は平均標準報酬月額と平均標準報酬額を基に給付乗率かけて計算されます。
・平均標準報酬月額とは、
平成15年3月以前の加入期間について、計算の基礎となる各月の標準報酬月額の総額を、平成15年3月以前の加入期間で割った額です。
・平均標準報酬額とは、
平成15年4月以降の加入期間について、計算の基礎となる各月の標準報酬月額と標準賞与額の総額を、平成15年4月以降の加入期間で割って得た額です。
計算は少し複雑ですが、加入期間、報酬により年金額受給額に影響があることを覚えておきましょう!
個人事業主、専業主婦(主夫)など国民年金だけの加入の方は特に年金受給額が少なく、他の自助努力(イデコ、NISAなど)が必要です。
【まとめ】
・国民年金(学生、自営業、専業主婦(主夫)で厚生年金期間がない方は受給できる年金は40年満額(20歳から60歳)加入でも約6万円(月額)になる。
・厚生年金は報酬の平均、加入期間で年金額が変わる。
・保険料は国民年金は収入に関係なく一定額(16,610円)、厚生年金は報酬により保険料が変わる。
・加入期間、保険料納付期間は年金額に影響しますので、年金定期便など加入歴のもれ、未納期間がないか?チェックが必要です。
★ 渡邉FP事務所
・e-mail kaoru-wa@nifty.ne.jp
一般社団法人 しるべの路 FBベージ → Facebook